近年、YouTubeで動画を観る人が増え、また動画を投稿する人もかなり増えてきているなか、今やYouTube無しでの生活は考えられない人も多いのではないでしょうか。
今回は、YouTubeに動画をアップロードする前に確認してほしい事をご紹介します。
動画制限
基本的に、YouTubeは無料で容量無制限で動画を投稿出来るという素晴らしいサーバーですが、ある程度の上限(制限)はあるようです。
次の3つ【 動画ファイル形式・動画のデータ容量・動画サイズ 】に注意しましょう。
動画ファイル形式
ファイル形式とは、【スマホ・タブレット・パソコン…など】で再生するための規格(ルール)のことです。これにより、動画が閲覧出来るようになるのです。
もう少し説明すると、アプリケーションが再生出来る動画の形式を決めていて、その規格(ルール)に沿った動画じゃなければ再生されないというわけです。
動画のファイル形式にも色々ありますが、YouTubeに投稿出来るファイル形式は以下の通りです。
- .MOV
- .MPEG4
- .MP4
- .AVI
- .WMV
- .MPEGPS
- .FLV
- 3GPP
- WebM
- DNxHR
- ProRes
- CineForm
- HEVC(h265)
これら以外のファイル形式の動画だと、YouTubeに動画をアップロードする際にエラーが出てしまうので、動画編集ソフトを使ってファイル形式を変換(エンコードともいう)する必要があります。
動画のデータ容量
YouTubeにアップロードできる最大の容量は、【動画1本につき128GB・12時間以内】が上限になります。ただし、動画のサイズによって使用容量は変わってきます。
と言っても、どれくらいのものなのか想像しにくいですよね。次の表でイメージしやすくしてみました。
画質 | 名称 | 128GBの再生時間 |
---|---|---|
低 | HD動画 | 28時間00分 前後 |
↓ | FHD動画 | 15時間00分 前後 |
高 | 4k動画 | 3時間40分 前後 |
同じ128GBでも、高画質になるほど再生できる時間が短くなっていることが分かると思います。
高画質ばかりでなく、高音質にも拘ると更に使用容量が増えることになります。
動画サイズ
動画のサイズとは、動画が画面に映し出される時の画面サイズのことを言います。
ここで知っておきたいのは、【ピクセル・解像度・アスペクト比】の3つです。
順番に詳しく解説していきます。
ピクセル
ピクセル(pixel)とは、デジタル画像の最小単位のことをいいます。
デジタル動画や画像を最大まで拡大してみると、小さな四角い点が集合し構成されています。
この、ひとつひとつの点のことをピクセルといい、ひとつのピクセルを指す場合は、1ピクセルといいます。
しかし、ピクセルに決まった大きさはなく、デバイスによって大きさは様々です。
よく【1920 × 1080px】などという表示を見ますが、これは【横に1920個、縦に1080個の四角い点】が並んでいることを表しています。
そして、pixelを略して【px】と単位表示されます。
また、ピクセル=画素でもあり、画素数というのはピクセルの総数になります。
解像度
解像度とは、上で説明したピクセルが【1インチ(25.4mm)】の中にどれくらい並んでいるのか、密度を表したものです。
解像度の単位は【 dpi または ppi 】と表示され、1インチの中にどれくらいのピクセル(画素)数があるのかを表します。
300pdi(300ppi)だと、1インチの中に300個のピクセル(画素)数があることを表しています。
なので、解像度が高いほどたくさんのピクセル数で表現されるので、より綺麗な高画質で動画を映し出す事が出来ます。
単位 | 正式名 | 違い | 対象とするもの |
---|---|---|---|
dpi | dot per inch (ドット・パー・インチ) |
● ドットの集まり | 印刷での単位 |
ppi | pixel per inch (ピクセル・パー・インチ) |
■ 四角の集まり | デジタル画面での単位 |
アスペクト比
アスペクト比とは、横と縦の長さの比率のことを言います。
比率は色々ありますが、一般的にはスタンダードの【4:3】とワイドの【16:9】が基本になります。
アスペクト比【4:3】と【16:9】は次のようなものに使用されています。
- アナログテレビ
- L版写真サイズ
- YouTube
- 地デジ
- デジカメ
YouTubeが推奨している動画サイズ
パソコンで再生されるYouTube動画の標準アスペクト比は【16:9】で設定されています。
これらの動画アスペクト比と異なる場合は、動画サイズとデバイスに合わせて自動的に最適なサイズに変更されるようになっています。
つまり、【縦・横・正方形】の動画が自動的に全面で表示されるということですが、出来ればYouTubeが推奨している【16:9】のアスペクト比をお勧めします。
下記は、YouTubeが推奨している動画サイズの一覧になります。
名称 | 解像度 | ピクセル(横 × 縦) |
---|---|---|
4K(UHD) | 2160p | 3840 × 2160px |
2K(WQHD) | 1440p | 2560 × 1440px |
フルHD | 1080p | 1920 × 1080px |
HD | 720p | 1280 × 720px |
SD | 480p | 854 × 480px |
ー | 360p | 640 × 360px |
ー | 240p | 426 × 240px |
著作権法
誰でも一度は耳にしたことがある著作権。なんとなく分かっているようだけど、実際のところあまり理解していなくて、気づかないまま著作権を侵害してしまっている人も少なくありません。
著作権とは、著作物(オリジナルの作品)に与えられる権利で、その著作者(オリジナルの作品を作った者)を守るためにあります。
著作物には、【映像・音楽・写真・絵画・アニメ…など】があります。
これら、著作物を著作者に無断で使用すれば著作権侵害になり、刑事上の罰則対象になるので気を付けましょう。
ただし、無断で使用しても著作権侵害にならない著作物等もあります。
どちらにせよ、それらを使用するのであれば事前によく調べることが大切です。
肖像権
肖像権とは、自分の顔や体を無断で撮影されたり、公表されたり利用されないよう主張できる権利のことです。
例えば、何気なく外で撮影した時に、知らない人の顔や体が映ってしまうことってありますよね。難しい判断になりますが、そうした場合、肖像権の侵害にあたる可能性があります。
肖像権は、著作権のように明文化された法律ではないので、権利を侵害した場合の刑事罰はありませんが、民事上で損害賠償を求められる可能性は否定できません。
人は皆プライバシーの権利を持っています。
周りの方に十分な配慮をしたうえで撮影をし、確認をした後にYouTubeに投稿しましょう。
では、どのように気を付けたらいいのか、ざっくり簡単にまとめてみました。
- 周りに映り込む人が誰なのか特定出来ないようにする
- 関係ない人を被写体のメインにしないよう撮影する(ピントを合わせないようにするなど)
- 上記であげたような事が出来なかった場合、SNSやYouTubeなどに公開しない
- 結婚式やパーティーに食事会など、家族や友人などの集まりで何気に撮影した写真や動画を、家族や友人であっても本人の承諾無しに無断でSNSやYouTubeなどに公開しない。
個人情報流出の危険性
YouTubeを利用するにあたり、さまざまな面で気を付けていないと、個人情報が漏えいする可能性が十分にあります。
まず、自分で撮影した動画をYouTubeに投稿する人は結構いると思いますが、何気なく撮影した部屋から見える景色や、自宅内で撮影した動画の中に映り込んでいたレシートや書類など、これらの動画から自宅の住所やその他の個人情報が漏えいする可能性があります。
小さなことかもしれませんが、自分を守れるのは自分自身です!!十分に気を付けましょう。
次に、YouTubeにコメントをすると本名が表示されることがあります。
YouTubeは2006年にGoogleによって買収されたことにより、現在はGoogleアカウントとYouTubeは連携されています。
YouTubeのアカウントはニックネームにしているけれども、なぜかYouTubeにコメントをするとGoogleアカウントの名前が出るようになっています。
そうすると、Googleアカウントを本名で登録している人は、YouTubeでコメントをすると本名が載ってしまうわけです。
それだけでなく、そこからFacebookでその人を検索できるようになったり、そこから趣味趣向や周りの人間関係の情報や顔まで見れたり、仕事に生活スタイル、過去の情報までを調べられる可能性があります。
なるべくは、YouTube用に別のGoogleアカウントを作成することをお勧めします。
自分のチャンネル動画の広告はクリックしないこと
自分が投稿した動画の再生回数を増やすために、自分で何度も動画再生してみたり、動画内に表示される広告にクリックすることはやめましょう!
これはYouTubeの規約にもあり、不正クリックとみなされてしまいます。
YouTubeはGoogleの元で管理されており、何度も不正クリックをしてしまうとアカウント自体が削除されたり、最悪の場合は永久に利用できなくなる可能性もあります。
せっかく、これまで頑張って投稿してきた動画が全て削除されては元も子もないですから、こういった行為は避けましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。これからYouTubeに動画を投稿しようとしている人、または既に投稿はしていたけど基本的なルールなどを理解しないままやっていた人など、この記事があなたの役に立てれば幸いです。